結婚をして中山間地に嫁いだのですが、マイカーがないのでパートやバイトに出る事も難しく、自宅で出来る事がないかと思っていた所、近所の年配の方が紳士服の縫製の内職をしていると言う話を聞き、私も裁縫が好きなのでその方に紹介していただき、内職を始める事になりました。

作業内容は、紳士用のスーツや制服のジャケットの裏地の袖ぐりや袖口の縫い合わせ、ミシンの縫い終わりに出来る小さな隙間の縫い合わせ、ボタン付け、しつけ糸の処理です。単価は一着につき300円~400円程度で、ひと月に50枚前後の枚数を仕上げるので、月に2万円くらいにはなりました。時給換算にすると1日に三着くらいしか出来ないので、数十円程度にしかなりませんが報酬をいただく時は嬉しいものでした。

自分が手縫いで仕上げた品物が高級な商品としてお店で売られる事を想像したりすると、こんな地味な作業でもなんだかとても重要な事なんだと、この内職の面白さを感じる事が出来ました。大量生産の品物ではない時は毎回、品物が違うので裁縫が好きな私には、今回はどんな品物なんだろう?と、意外とワクワクしながら取り掛かれて飽きない作業でもありました。
つらかった事は納期が短い品物の時です。販売価格がとても高価な品物なので検査も厳しく、中にはやり直しになってしまう事もあるのでどうしても一着にかかる時間が長くなってしまい、納期が短い時は深夜や朝方まで寝ずに作業しなければならない事もあり、一日中、眠い状態で結局、はかどらないと言う悪循環に陥ってしまい、その時はとてもつらさを感じました。

この作業のコツは、一着ずつ仕上げるのではなく、部分ごとに仕上げた方が良いと言う事です。部分ごとに仕上げるとこまめに糸や針を替えずに済むので時間にムダが無く作業が進められます。それと、細い針を使用するので、中指に穴が空いてしまう為、作業をスムーズにする為に指サックは必需品です。

誰にでもこの内職を勧められるかと言うとそうでもありませんが、裁縫が得意な人には勧めたいです。実際、私と同じく裁縫が好きな人が近所にいたのでお勧めした所、彼女も始めたのですが苦戦していながらも私より枚数を仕上げるようになりました。お仲間の人も検査が厳しいから辞めたい、と言いつつ辞めないのはそれなりの面白さがあるからだと思います。もちろん、私も大変な時は辞めたい、と思う事が何度もありましたが、また作業を始めると意外と楽しんでいる自分に気がついたりしています。
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